もう7月ですね。今年って春、あったっけ？桜、見たっけ？となんだか上半期のことがいつにも増しておぼろげです。いつもと違う日常を送り、このこと絶対に忘れないだろうなと思っていたことを思い出せない。

一言でもいいから日記をつけておけばよかったよ…と思っていた私の救世主がこの『仕事本』です。緊急事態宣言が発せられた日、左右社編集部はすぐさま、仕事をテーマにした本をつくるべく、七七人のさまざまな職業の人たちに、四月の日記を書いてもらうようお願いしました。それを構成したのが本書です。

日記を読むうちに、これまで職業名でしか認識していなかった人も、ひとりひとりの素顔が見えてきました。そして自分がその頃、何を思い、どのように過ごしていたかも、ふっと蘇ります。非日常の中での、一見穏やかな日常。慣れないリモートワークでなんかとても疲れたな～。みんな、どうしてました？