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2020/07/17 17:56

祖国を離れ、他の国へと移動せざるを得ない「難民」は、第二次世界大戦時を超える6350万人にも及んでいる。この数字を見て「人」を想像できるひとはどれだけいるのだろう。6350万人というのは、自分たちと同じように、日々働き、暮らし、家族や友人と過ごし、笑ったり泣いたり寝たりしている人たちだ。


201599日、オーストリア・ウィーン西駅。欧州から日本への帰途にあった私は、空港へ向かうバスに乗り換えるために降りた駅のホームで、あふれんばかりに押し寄せる人の波に突如としてのみ込まれた」


写っているのは自国を逃れてヨーロッパへと向かう人たち。ともすれば「難民」の一言で括られ、遥か遠くの存在と分類されてしまう彼らは、鷲尾さんの写真の中で表情豊かに、自らの足で立ち、生きていました。


どうか、写真の中で微笑む少女が、いつの日か自分のルーツである故郷へ帰還できますよう。