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【サイン入り】鯨の目 / 大小島真木
アートディレクション・編集:丸山 晶崇(TO inc.)
メモランダム:小金沢 智(太田市美術館・図書館学芸員)
テキスト:津田 敦/日比野 克彦
協力:伊藤 悠(アイランドジャパン株式会社)
印刷・製本:株式会社シナノ
発行:museum shop T(TO inc.)
仕様:カラー80ページ A4サイズ 上製本
言語:日・英バイリンガル
初版 著者サイン入り
大小島真木により2017年から制作が始まった「鯨の目」シリーズ。 海洋探査船のTara号の乗船中、海で鯨の死体と出会うところから物語は始まります。2年の歳月を経て、国内海外含め様々な会場での展示をする中で、全6体の鯨作品が生み出されてきました。本アートブックではそれらの作品とともに、鯨の目シリーズとその周辺を補完する、様々な展示・作品が収録されています。メモランダム(解説)には小金沢智氏を迎え、さらに本シリーズの生みの親とも言えるアーティストの日比野克彦氏、また、海洋の動物プランクトンの生態学を専門とする津田敦氏にも作品への寄稿をしていただきました。人類学や生物学に触れながら制作する作品は、ビジュアルブックとして美術ファンはもとより、様々な人に楽しんでいただける一冊です。
本書と合わせてつくられた、「鯨の目カード」もぜひご覧ください。
https://museumshopt.base.ec/items/25949188
—
海があり、雲を作り出し、雨を降らせ、山に染み込んだ水は土にろ過されて、
生きものの飲み水となり、体内に入っていき、山はまた川を作り、川の水は海へと注がれていく。
この大きな循環は、私達の身体を動かしている血液の働きのようでもあり、シナプスの交感神経のようでもある。
あるいは、それは遥か天空の銀河において地球を一つの細胞としながら行われている循環のようでもある。
私は長く森について描いてきたが、この鯨の目シリーズを通して、あらためて海に触れ、海と陸の交わりを知った。
地球という星と、その星を取り巻く循環の全体像が、ようやく見えてきたような気がする。
偶然見かけた鯨の亡骸が、私の意識に入り込み、私を精神の遥かなる冒険に旅立たせた。
それは八百万の神々や、魑魅魍魎と呼ばれる自然界の精霊たちが、
私という身体を媒介にして、動き回っているかのようだった。
私もまた彼らによる憑依を楽しみ、彼らの視点を学び、たくさんの人を巻き込みながら、制作に没頭してきた。
鯨の目シリーズ、極大と極小を併せ持つ、彼らの身体と魂に、敬意を込めて。
大小島真木 OHKOJIMA Maki
1987年東京都東久留米市生まれ。2011年女子美術大学大学院修士課程修了。描くことを通じて、鳥や森、菌、鉱物、猿など他者の視野を自身に内在化し、物語ることを 追求している。作品とは、思考を少しずらしたり、視野を少し変えてみせたりすることのできる“装置”のようなものであると考え、日々制作中。ペインティング、壁画、映像などを使って表現活動を行う。インド、ポーランド、中国、メキシコ、フランスなどで滞在制作。
http://www.ohkojima.com/
『鳥よ、僕の骨で大地の歌を鳴らして。/大小島真木』
https://museumshopt.base.ec/items/49817100
メモランダム:小金沢 智(太田市美術館・図書館学芸員)
テキスト:津田 敦/日比野 克彦
協力:伊藤 悠(アイランドジャパン株式会社)
印刷・製本:株式会社シナノ
発行:museum shop T(TO inc.)
仕様:カラー80ページ A4サイズ 上製本
言語:日・英バイリンガル
初版 著者サイン入り
大小島真木により2017年から制作が始まった「鯨の目」シリーズ。 海洋探査船のTara号の乗船中、海で鯨の死体と出会うところから物語は始まります。2年の歳月を経て、国内海外含め様々な会場での展示をする中で、全6体の鯨作品が生み出されてきました。本アートブックではそれらの作品とともに、鯨の目シリーズとその周辺を補完する、様々な展示・作品が収録されています。メモランダム(解説)には小金沢智氏を迎え、さらに本シリーズの生みの親とも言えるアーティストの日比野克彦氏、また、海洋の動物プランクトンの生態学を専門とする津田敦氏にも作品への寄稿をしていただきました。人類学や生物学に触れながら制作する作品は、ビジュアルブックとして美術ファンはもとより、様々な人に楽しんでいただける一冊です。
本書と合わせてつくられた、「鯨の目カード」もぜひご覧ください。
https://museumshopt.base.ec/items/25949188
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海があり、雲を作り出し、雨を降らせ、山に染み込んだ水は土にろ過されて、
生きものの飲み水となり、体内に入っていき、山はまた川を作り、川の水は海へと注がれていく。
この大きな循環は、私達の身体を動かしている血液の働きのようでもあり、シナプスの交感神経のようでもある。
あるいは、それは遥か天空の銀河において地球を一つの細胞としながら行われている循環のようでもある。
私は長く森について描いてきたが、この鯨の目シリーズを通して、あらためて海に触れ、海と陸の交わりを知った。
地球という星と、その星を取り巻く循環の全体像が、ようやく見えてきたような気がする。
偶然見かけた鯨の亡骸が、私の意識に入り込み、私を精神の遥かなる冒険に旅立たせた。
それは八百万の神々や、魑魅魍魎と呼ばれる自然界の精霊たちが、
私という身体を媒介にして、動き回っているかのようだった。
私もまた彼らによる憑依を楽しみ、彼らの視点を学び、たくさんの人を巻き込みながら、制作に没頭してきた。
鯨の目シリーズ、極大と極小を併せ持つ、彼らの身体と魂に、敬意を込めて。
大小島真木 OHKOJIMA Maki
1987年東京都東久留米市生まれ。2011年女子美術大学大学院修士課程修了。描くことを通じて、鳥や森、菌、鉱物、猿など他者の視野を自身に内在化し、物語ることを 追求している。作品とは、思考を少しずらしたり、視野を少し変えてみせたりすることのできる“装置”のようなものであると考え、日々制作中。ペインティング、壁画、映像などを使って表現活動を行う。インド、ポーランド、中国、メキシコ、フランスなどで滞在制作。
http://www.ohkojima.com/
『鳥よ、僕の骨で大地の歌を鳴らして。/大小島真木』
https://museumshopt.base.ec/items/49817100